組織分析におすすめのコンサル会社3選

組織の持続的な発展を支えるには、自社の強みと課題を正しく把握する「組織分析」が欠かせません。しかし、経営層だけで組織の全体像を的確に把握し、改善策を打ち出すのは容易ではないでしょう。そんなときに活用したいのが、人事や経営に知見があるコンサルティング会社です。この記事では、組織分析に強みがあるコンサル会社を紹介します。

トランストラクチャ

トランストラクチャは約20業界にわたり、毎年数百件にのぼる豊富な実績があるコンサルティング会社です。中央省庁をはじめ、従業員1万人以上の大規模企業から中堅企業まで幅広く支援しています。また、保険業や製造業、医薬品業界、情報通信、小売業など、業種を問わない豊富な支援経験が魅力です。

経営戦略を実現可能な人事制度の設計を行っている

トランストラクチャは、経営理念や事業計画を踏まえて人事制度を設計し、導入後の運用や教育研修までを包括的にサポートします。単に制度をつくるのではなく、社員にとって納得感が高く、組織への浸透がスムーズな仕組みを目指すのが特徴です。

また、経営戦略に即した人員数や適正な人件費の試算、役割に応じた合理的な給与制度の設計にも定評があり、職務や役割を軸にした制度を導入することで、組織全体の公平性と透明性を高めています。

さらに多様な人材を生かすため、職種ごとや人材グループごとに異なるキャリアパスを設けることで、それぞれの強みを最大化できます。加えて、業績変動に柔軟に対応できる制度設計も可能です。

人件費総額と企業業績を連動させる仕組みを制度に組み込んだり、労働市場の流動化を踏まえ、外部流出リスクを最小限に抑える給与水準を設定したりと、柔軟な提案がなされています。

組織の360度診断も対応可

トランストラクチャは、管理職層の行動を上司・部下・同僚といった多角的な視点から評価する仕組み「360度診断」の導入にも力を入れています。豊富な設問データベースを活用した網羅的な設問設計に加え、カスタマイズした設問も追加でき、より精度の高い診断を実現可能です。

診断結果は個人レポートとしてまとめられ、自己認識を深めるだけでなく、集合研修や個別面談を実施することで行動変容につなげられます。結果をもとに教育研修やキャリア形成にも反映させられるため、個人の成長と組織のパフォーマンス向上の双方に寄与します。

パーソル総合研究所

パーソル総合研究所は、調査・研究、組織人事コンサルティング、人材開発や組織開発を通じて、人と組織の成長を後押ししています。データにもとづいた実証的な提言を強みにしており、経営・人事の課題を信頼性の高い調査結果やツールを用いて解決策を導き出します。

組織・人事コンサルティングに関するさまざまなソリューションを展開

パーソル総合研究所は、人と組織、労働市場を多角的に調査・研究し、その成果をもとに実践的なソリューションを展開してきました。「人と組織の躍進」を掲げ、クライアントとともに課題を探り、改善策を形にしていくスタイルが大きな特徴です。提供されるサービスは多岐にわたります。

たとえば「ブレンディッドラーニング・デザイナー養成コース」では、TPACKフレームワークを用い、新しい学習設計を実践的に学べます。また、ATDニーズアセスメント認定コースを受講できるプログラムも用意されており、人材課題の特定とその解決策を導き出すまでの過程を学習可能です。

さらに、学びを定着させる行動変容支援サービス「ナッジロー」や接客・サービス業の人材マネジメントに特化したコンサルティングなど、実務に直結する支援が整備されています。

パーソル総合研究所の人事ソリューションの特徴

パーソル総合研究所の大きな強みは、パーソルグループがもつ多彩なサービスとの連携です。採用支援や業務改善、人材開発やタレントマネジメントなど、複数のサービスを有機的に結び付け、クライアントの課題に対して総合的かつ迅速に対応します。

また、戦略立案から制度や仕組みへの落とし込み、実行支援にいたるまで、一貫して寄り添う姿勢も強みです。単なる提案に終わらず、施策が実際に成果を生むまで伴走する支援スタイルは、現場改善を求める企業にとって大きな安心感となるでしょう。

パーソル総合研究所は、人的資本経営の推進や営業組織の変革、研修や人材開発プログラムなど、幅広い領域をカバーしながら、クライアントに伴走して課題解決を進めるコンサルティング会社です。効果的な組織分析を実施したい企業にとって、パーソル総合研究所は強力なパートナーとなるでしょう。

タナベコンサルティング

タナベコンサルティングは、1957年の創業以来「日本には企業を救う仕事が必要だ」という志により多くの企業を支えてきた、経営コンサルティングのパイオニアともいえる会社です。

特徴的なのは、戦略立案から実行支援まで一貫して伴走できる「唯一無二の経営コンサルティング・バリューチェーン」です。提案するだけでなく、実装まで支える姿勢が、多くの企業にとって大きな安心感となっています。

人材コンサルティングに関わる専用サイトを多数用意

タナベコンサルティングは、組織分析や人事コンサルティングの領域でも幅広いサービスを展開しています。教育体系や人材育成制度の構築、企業内大学の設立支援、人材育成制度の診断などを通じて、各企業の状況に応じた最適な仕組みを整備します。

また、経営コンサルタントとしての知見を活かした、研修やセミナーも豊富です。経営人材や次世代幹部育成、新入社員など階層別の研修に加え、戦略キャンプや後継経営者スクール、役員向けのプログラムまで、その種類は豊富です。

さらにそれらはカスタマイズ可能で、クライアントの会社の実情に合わせて柔軟に再構成できます。タナベコンサルティングの人材総合サービスは、単なる知識習得にとどまらず、経営に直結するスキルを磨くことを目的としているのが特徴です。

さらに「アカデミークラウド＋」や「HR KARTE」、360度フィードバックなどの人材育成支援ツールも提供。こうした仕組みを組み合わせることで、社員一人ひとりが主体的に学びつつ、組織力を高める支援を提供しています。

人的資本経営への対応

人的資本経営が注目されるなか、タナベコンサルティングはこの分野にも積極的に取り組んでいます。人材投資の明確化や企業文化の再構築を進め、各社の新しい人事戦略を形にします。

制度再構築は単なる枠組みの導入ではなく、企業ごとの理念や戦略に合わせた設計を重視しており、長期的に機能する仕組みを構築するのが特徴です。

エンゲージメント向上施策

エンゲージメントの高い組織づくりには、リーダー層の成長が不可欠です。タナベコンサルティングは階層別・テーマ別の研修を通じて、リーダーがチームを率い、活性化させるためのリーダーシップを育成します。

リーダーシップの欠如にともない、情報や方針が現場で停滞する不活性組織となるのを防止し、組織力を飛躍的に高めることを目的としています。

さらに、多くの企業が導入しているエンゲージメントサーベイにおいても、タナベコンサルティングはエンゲージメントを経営テーマとして位置付け、長期ビジョンや中期経営計画に落とし込む取り組みを提案。組織全体が共通の方向性をもち、一体感を醸成するためのサポートを惜しみません。

まとめ

組織分析は単なる現状把握にとどまらず、企業の未来を描くための重要な経営プロセスです。外部のコンサルティング会社を活用することで、自社では気付きにくい課題を客観的に明らかにし、実行可能な改善策へとつなげられるでしょう。今回紹介したコンサルティング会社で実施している、人材育成やエンゲージメントの観点を組み合わせた分析は、組織全体の活力を高め、持続的な成長基盤を築くうえで大きな力となります。経営戦略と人材戦略を一体で考え支援してくれるコンサルティング会社を選ぶことが、組織変革が成功するために非常に重要なポイントです。